読書ブログに変更されそうな我がブログ。
今日は、去年読んだ200冊の中から、
最高に良かった本を紹介するです。
オススメではなく、綾が読んで好きだった&びっくりした本でありますっ。
1位は断トツでこちら。
『希望が死んだ夜に』 天祢涼・著
2019年1月に図書館で単行本を借りて読み、かなりの衝撃を受けた作品。
文庫化されるにあたり、書店で予約して購入してまた読んだ。
内容は「社会派ミステリー」。
女子中学生たちの貧困がテーマになっており、殺人事件もからんでいる。
主人公・冬野ネガは同級生の春日井のぞみを殺したと自白。
だが、動機も何もしゃべらない、いわゆる「半落ち」状態。
取調官に対する態度も悪く、嫉妬で殺したのではないかと疑われる。
そんな中、ネガが発した言葉。
『わかんないよ。あんたたちにはわかんない。なにがわかんないのかも、わかんない』
この言葉が読んでいくうちに段々とわかってくる。
読後感はけっこう悪い。
イヤミスと言えるかもしれない。
それでも、かなり考えさせられる作品だった。
生活保護に頼らざるを得ない生活、だが、あらゆる理由で受給することができない人もいる。
そして世間による生活保護受給者への偏見。
貧困の連鎖。
読んだ感想が「切ない」だけではなく、自分には何かできないか、どうすればいいのか。
こんなに考えさせられる作品はなかなかなかった。
本屋大賞にノミネートされていないのが不思議なくらいの作品だったが、
本屋大賞発掘本部門では最多票を獲得したそうだ。
たくさんの人に読んでもらいたい作品だ。